さて、概論はほどほどにしてレコードの楽しみ方・実践編に移りましょう。
レコードを買うにはいくつかの方法がありますが、初心者にはぜひショップでの購入をお勧めします。通信販売やネット販売などは基本的に「アルバム名」や「アーティスト名」を指定して購入する流れなので、知識がないと何を買っていいのかわかりません。アナログ音源なので、CDのようなネット上で試聴なども困難です。知識も増え、ある程度レコードを買い揃えた後のコレクションの補完に通信販売やネット販売を利用するとよいでしょう。
ショップは試聴もできますし、ジャケットのイメージだけで購入する「ジャケ買い」もできます。棚の中の大量のレコードを職人の様に手早く確認する作業はレコード購入時の醍醐味でもあります(まだ私はその域ではありませんが…)。ここではショップ購入時の基礎知識を説明します。
レコードには大きく3種類あります。
■SP盤
回転数は 78r.p.m.でモノラル記録のレコードです。古いレコードは全てこれになります。
経年劣化に弱く落とすと割れます。
■LP盤
一般的にレコードと呼ばれるものです。回転数は 33 1/3r.p.m.でアルバム盤として流通しました。
■EP盤
ドーナツ盤と呼ばれる小さいレコードです。回転数 45r.p.m.でシングル盤として流通しました。
他にも「7インチ」と呼ばれる安価なコンパクト盤やDJなどが使用する12インチシングル盤、雑誌の付録などで付いてきたソノシートなどもあります。
自分が購入するレコードがどんな種類のレコードなのか確認する癖を付けましょう。「アルバムのつもりで購入したらA面1曲、B面1曲の合計2曲しか収録されていなかった。」なんてことにならないようにしましょう。
買う時に知っていると得する特殊なレコード盤も紹介します。
下記の盤をレコード店で集中的に探して見るのも面白いですよ。
■見本盤/白レーベル
販売店やDJ用に、商用プレスする前に販促用として制作したレコードです。まれに中古市場に流通します。正規盤未収録のレアな音源などが収録されていることもあり、マニアなら垂涎。気に入ったジャンルで見本盤を見つけたら買ってみるのも手です。「Not for sale」や「PROMOTION ONLY」などの記載があります。
■カット盤
ジャケットにパンチや切れ込みの入ったレコードのことです。返品時の正規価格での払い戻しを避けるため故意にメーカー側がカットを入れている場合と、販売店が在庫処理のために定価以下で販売するためにわざと不良品にした場合とがあります。中身は同じです。レア盤などを驚くほど安価に購入できる場合があります。コレクターは避ける傾向にありますが、実用派の人は探してみましょう。これはこれで趣深いものですよ。
■再発レコード
オリジナルのレコードが再評価され、時を経て再発売されることがあります。比較的安価に入手できます。ものによっては音源が消失していて、オリジナルのアナログレコードをむりやり録音し再発する場合もあり、おおむね音質はオリジナルに劣るとされます。また、ジャケットやライナーノーツも変更や簡素化されている場合もあるため注意は必要です。
■海外盤
フランスのアーティストのアメリカ盤やアメリカのアーティストの日本盤など、当該国以外で発売されたレコードです。基本的に自国オリジナル盤より安価です。各国盤に特色があるため、コレクションする楽しみもあります。